くりぷつです。
私は2017年にビットコインのブロックチェーンの仕組みに感銘を受けてビットコインを購入しました。
一時期よりは話題が下火になったものの、ビットコインの値動きについて話題になることも多く、興味を持つ方も増えてきていると思います。
しかし、ビットコインに興味を持ったとしても、買うのはちょっと・・・・と思われる方も多いかもしれません。
なんか、得体がしれない感じがしますからね。
値動きも激しいし、取引所がハッキングされたり・・・・。信用できない。というイメージがあるのではないでしょうか?

しかし、ビットコインの仕組みについて知れば、少しは不安も解消されるかもしれません。
ビットコインが動く仕組みについては専門用語が多く、分かりにくいなぁと思っている方も多いことでしょう。
ですが、1つ1つの仕組み自体はそれほど難しいものはありません。
きちんと仕組みを理解すれば、「ビットコインすげ~!」となって、私のようにビットコインを買うきっかけになるかもしれません。
この記事では、ビットコインの成り立ちや、ビットコイン(のネットワーク)が動く仕組みなどについて、簡単に解説していきます。
目次

ビットコインは、サトシ・ナカモトを名乗る人物によって投稿された論文に基づき、2009年に運用が開始されました。
サトシ・ナカモトという名前を見て、日本人を連想しますが、正体は今まで特定されたことはありません。
日本人かもしれないし、日本人ではないかもしれない。
色々な説がありますが、正体は謎のままです。
50億円のピザ?
2010年に、アメリカのフロリダ州でピザ2枚を10,000ビットコイン(以下BTC)で購入したのが、ビットコインで商取引が成立した最初の例と言われています。
なお、ビットコインの最小単位はなんと「Satoshi」で、サトシナカモトに由来しています。0.00000001 BTC=1 Satoshi です。
仮に現在の価値、1BTC=100万円くらいで換算すると1枚当たり50億円くらいの価値のピザを食べたことになるので、驚きですよね。
マウントゴックス事件

ビットコインの名前を一躍有名にしたのが、マウントゴックス事件です。
当時ビットコインの大手取引所であったマウントゴックスから75万BTC相当のビットコインがハッキングされました。
この事件はビットコインのシステム自体に問題があったわけではなく、取引所固有の問題で、そのずさんな資金管理体制に起因した事件であったという点がポイントです。
ビットコインの一般層への普及
怪しいイメージのあったビットコインですが、その後、2017年、日本において仮想通貨に関する法律が整備されました。
一定の安心感が広がったことから、私たち一般層もビットコインを購入するようになりました。
私がビットコインを購入したのもこのころです。
一番規模も大きかったので、ビットフライヤーで購入しました。最初買うのは怖かったですね。・・・懐かしい。

ビットコイン≠ブロックチェーン
よく、ブロックチェーンはビットインの固有の仕組みだと勘違いされている人もいるようですが、ブロックチェーン=ビットコインではありません。
確かに、ブロックチェーンはビットコインの基幹技術として発明されたものですが、ブロックチェーンはビットコイン以外にも使われている技術です。
ブロックチェーンは分散型台帳技術と呼ばれています。

ネットワークに参加する個々のシステム内に分散して、同一の台帳情報が保有されています。
ビットコインのやり取りはブロックの中に記録されている

AさんからBさんに3BTC送った。CさんからDさんに0.1BTC送った。という送金情報はブロックの中に格納されています。
過去から現在までのやり取りが含まれているブロックは、それぞれチェーンのように繋がれています。だからブロックチェーンなんですね。
分散型台帳というくらいですから、ビットコインのネットワークに参加するコンピュータ内に過去から現在までの台帳が保存されているということです。
そんな膨大なデータ、容量重くない?と思われるかもしれませんが、意外にそんなこともありません。
ビットコインの1ブロックは1MBまでと決められています。
ブロックは、10分に1回程度生成されます。1時間で6個です。
仮に、全てのブロックが1MBだとしても、1時間で6MBです。
1日で144MB、1年で52,560MB(52GB)です。意外にそれほどでもないですよね。ブロックパンパンにずっと1年間詰めても、64GBのSDカードに入ってしまう程度です。

2009年に運用が開始されたビットコインのネットワークですが、現在までそのシステムは停止状態になったことはありません。
10年も停止したことがないなんて、よっぽどしっかりした組織なり機関が管理しているんだろう・・・。と思われるかもしれませんが、ビットコインのネットワークを管理している機関は存在しません。
これを「非中央集権的な管理」がされていると言われますが、だれも管理していないシステムが、安定稼働しているなんて信じられないですよね。
しかも、管理者がいない中でビットコインのような価値のあるものが取引できるのか?悪意がある人がいたらどうするのか・・・?
疑問は尽きません。
私も最初は疑問しかなかったのですが、あることが分かった時に、なんかすっきりした記憶があります。
それは
ということです。性善説ではありません。性悪説です。
つまり、悪い人は必ずいる。でも、悪い人が悪いことを起こさないような仕組みを導入することで、悪事を未然に防ごう。
という理念に基づいて設計されているんだな。ということです。
当たり前に聞こえるんですが、もう少し突っ込むと、
悪い人が悪事を働きたくなるようなインセンティブを与えないシステムになっている。
ということです。
逆の言い方をすれば、正しいことをした方が結果的に得をする。という設計がされているところが、ビットコインのシステムの画期的なところだと思っています。
そんな都合のいい仕組み作れるの?と思われるかもしれませんが、作ってしまったんですね。
サトシ・ナカモトが。
どんな画期的なシステムを発明したんだろう。と思いますが、1つの画期的な技術を発明した。というよりは、既存の技術の組み合わせで画期的なシステムが出来上がった。という方が正しいかもしれません。
どんな技術の組み合わせなのか?と言えば、これからご説明する「P2P」「秘密鍵・公開鍵・電子署名」「ハッシュ」「PoW」という技術です。
ビットコインのネットワークがきちんと機能する上で重要な要素ですが、1つ1つはそこまで難しくありません。なるべく簡単にご説明していきます。

ビットコインのネットワークというのは、ビットコインをやり取り(送金)するためのネットワークだと思ってください。
ビットコインのネットワークは非中央集権的なシステムで動いています。
中心的に管理する人がいないということですね。
一方で、オンライン銀行などは、中央集権的なシステムで成り立っています。
中央集権/非中央集権と言われてもピンと来ないかもしれないので以下の図を見てください。
■中央集権的なシステムの形/クライアント・サーバ型

■中央集権的なシステムの形/P2P(ピア・ツー・ピア)型

クライアント・サーバ型のシステムは中央の管理サーバがダウンすると、ネットワーク全体が機能不全に陥ってしまいます。

一方、P2P型のシステムは、それぞれのコンピュータがつながりながらネットワークを形成しているため、1つのコンピュータがダウンしたところでネットワークがダウンすることはありません。

お金のやり取りにおいて、システムがダウンする。というのは致命的です。
ビットコインはP2Pという仕組みで成り立っているからこそ、システム稼働から今までネットワークがダウンしたことはないんですね。
ただ、P2Pには致命的な弱点があります。
それは、データが改ざんされやすい。ということです。
そんなデメリットを解消するための仕組みが「PoW」です。
P2Pのメリット・デメリットについては以下の記事でまとめています。

PoW(proof-of-work;プルーフ・オブ・ワーク)というのは、ビットコインの取引偽造を防ぐためのコンセンサス・アルゴリズム(合意方法)です。
不特定多数の人が参加するビットコインのネットワークにおいて、「PoW」という仕組みを使って不正を防いでいます。
PoWは「仕事の証明」と訳されます。
仕事とは何でしょうか?また、何を証明するのでしょうか?
ビットコインのやり取りは、ブロックチェーンによって過去から現在までのデータを記録しています。
一番最新のやり取りは、ブロックの中に取り込まれ、一番最後のブロックとチェーンでつなぐ必要があります。
この時、あるルールが存在します。
ということです。そして、
ということになっています。

ビットコインのネットワークから課される問題というのは、膨大な計算量が必要になるような問題です。今や、そのへんのパソコンのスペックレベルで何とかなるものではありません。
ネットワークに参加するコンピューターが一斉に計算をはじめ、最初にある「答え」を見つけたコンピュータの仕事が、きちんとあっているか。という検証を他のコンピューターが行い(証明)、ブロックを最後のブロックと連結させることになります。
どんな問題が出されるのか?ハッシュ関数という仕組み
それでは一体、どんな問題が出されるのでしょうか?
それを理解する上で「ハッシュ関数」というキーワードを理解する必要があります。
関数って聞いただけで「うう・・・」となってしまうかもしれませんが、xにある値を代入してy(答)を見つける。というのは中学生の時によくやりましたね。
ハッシュ関数と言うのは、
です。

例えば、ハッシュ関数に「0」という値を代入すると
というランダムな値が出てきます。これを「ハッシュ値」といいます。
「00」だと
です。全然違いますね。
ビットコインのネットワークにおける問題は、このハッシュ関数の仕組みを使っています。
ハッシュ関数に代入できるものは数字だけではありません。
例えば、「AさんがBさんに1BTC送った」という文字列もハッシュ関数に入れられます。
ちなみに返ってくる答えはこんな感じです。
マイニングとは?

で、ビットコインのネットワークに参加するコンピュータに課される問題は以下の通りです。
✔前のブロックのハッシュ値(定数)
✔ナンス(変数)
そして条件に合う「ナンス」を一番最初に見つけたコンピュータが勝者となり、ビットコインがもらることになっています。
トランザクションデータ、前のブロックのハッシュ値、ナンスについて解説するとかなり長くなりますので、詳しく知りたい方は以下記事をご覧ください。

「ある値以下のハッシュ値」というのは以下のように先頭に0が何個も並ぶような値以下になった場合、というものです。
ランダムな値が吐き出されるハッシュ関数において、先頭に0がいくつも並ぶというのは、すごい偶然でよね。
偶然の発見ともいえる「ナンス」を見つけるために、ビットコインネットワークに参加するコンピューターは何回も計算を行います。

トランザクションデータと前のブロックのハッシュ値は固定なので、ナンスを何度もかえて、ハッシュ関数に突っ込んでいくんですね。
この一連の流れを「マイニング」といいます。
BTCの発行枚数は2,100万枚

ビットコインでマイニングできる量は2,100万枚ときめられています。
つまり、ビットコインのネットワークに埋蔵されている2,100万枚を巡って、ネットワークに参加するコンピュータがマイニング競争を行っているわけです。
2018年時点で約1,700万枚のビットコインが採掘されていますが、全てのビットコインが「採掘」が終わるのは2140年ごろと言われています。
前述の通り、ビットコインの埋蔵量は決まっています。仮にビットコインに価値が認められるようになれば、需給で言えば、1ビットコインに対する価値は高くなっていくと言えますよね。
・・・なので私もビットコインを買ったわけなんですが、将来的にビットコインが「電子クズ」になるのか、「金(Gold)」)になるのかは誰も分かりません。
が、私は少し期待しています。
悪事を働くインセンティブを与えない仕組み

例えば、ビットコインのネットワークに参加している悪い人が、過去の取引データを改ざんしようとしたとします。
具体的には、過去のブロックに格納されているトランザクションデータ
というデータを、
と書き換えようとしたとします。
そうすると、トランザクションデータが変わります。トランザクションデータが変わると、そのブロックのハッシュ値が変わります。
そうすると「ある値以下のハッシュ値」という条件を満たさなくなります(正確には、条件を満たす確率は極めて低い)
なぜなら、ハッシュ関数に代入する値が少しでも違えば、全然違う答えが返ってくるからでしたね。

おかしいですよね。必ずある一定値以下のハッシュ値になっている必要があるのに、そうはなっていない。
分散型台帳は、ネットワークに参加するすべてのコンピュータが同じ台帳を持っているのでした。バレてしまいますね。
あれ?あいつのもってる台帳、違くね?となるわけです
一方で、悪いことをしたい人が帳尻を合わせようとして、自力で条件に合うナンスを見つけるのは極めて難しいです。
仮に、ものすごいコンピュータパワーを持っていたとして、偶然、改ざんしようとしたブロックのある値以下のハッシュ値を見つけられたとします。
しかし、そのあとすべてのブロックにおいて条件にあうハッシュ値になる「ナンス」を見つけなおす必要があります。

それは現実的に不可能なんですね。
悪事を働くためにものすごく苦労するなら、最初からきちんとマイニングに参加して報酬をもらった方がわりに合うわけです。
ビットコインのネットワークの不正を防ぐ仕組みである、PoWについて一連の流れを見てきましたが、さらに詳しく知りたい方は以下記事をご覧ください。

PoWはビットコインネットワーク内で不正を働けないような仕組みでした。
今度は、悪意のある人が、仮にあなたのビットコインを盗もうとした場合を想定します。
具体的には、あなたのビットコインを勝手に自分のビットコインアドレスに送金してしまうようなことですね。
結論から言えば、自分自身の秘密鍵さえきちんと管理していれば、悪意のある人から自分のビットコインを守ることができます。
不正送金を防ぐ仕組みは電子署名(デジタル署名)という方法が使われていますが、ビットコイン固有の技術ではなく、一般的に用いられている方法です。

ビットコインのネットワークは、例えばAさんから、Bさんに1BTC送りたい。という情報をAさんから受け取った時、
電子署名を確認して確かにAさん本人である。
ということを確認しています。


電子署名をする際は、その人が持っている「秘密鍵」を使う必要がありますので、秘密鍵だけは他人に盗まれてはいけない。という点は注意が必要です。
ここまで見てきたように、ビットコインはP2Pという仕組みのなかで動いているため、システムがダウンする可能性は極めて低いと言えます。(安定稼働している)
また、P2Pでは悪意のある者によるデータ改ざんリスクがありますが、PoWやハッシュ関数という仕組みを使い、そのネックを解消しています。
これにより、ビットコインネットワークは安定性が高く、かつ改ざんされにくいという特徴を持っています。
また、不正送金を防ぐための仕組みとして電子署名・秘密鍵、という技術が使われており、本人が注意をしていれば勝手にビットコインが送金されるリスクもありません。
ビットコインは怖いもの。という印象を持たれている方もいたかもしれませんが、少し不安は解消できましたか?

ビットコインに興味を持って、買いたいと思っても高くて買えない。
という人がたまにいます。
確かに、ビットコインを1枚買おうと思うと数十万円~数百万円(時価次第)ですが、1枚以下の単位でも買えます。
ビットコイン1枚を1BTCという単位で表しますが、0.1BTCとか、0.001BTCとかでも購入可能です。
「コイン」というくらいなので1枚以下の単位がないように思うのかもしれないですが、電子データですから、1枚という概念にとらわれる必要はないんですね。
ただ、いくら可能性があるからとは言え、いきなり大金を突っ込むのは危険です。
私も最初は2~3万円分のビットコインを買った程度です。当時のレートで0.1BTCくらいでしょうか。(その後もそんなに大金を突っ込んでいるわけではないですが)
新しい技術に触れてみる。という感覚で少額から試してみる。というのはいいかもしれませんね。
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